- 最終更新: 2009-05-24 (日) 18:05
周りの方から話を聞いており、以前より行ってみたいと思っていました、日本弦楽器フェアに行ってきました。(弦楽器フェアは2004/11/4~11/7の3日間、東京千代田区の科学技術館にて開催されました。)
先ずは材料調達
初日11/4は午前中から、先生、学校の皆と連れ立ち出発。最大の目的は、材料の木材の購入です。以前から、弦楽器フェアで買う方が(品質等を考えると)通常、日本で買うより安いと聞いていました。今回は、生徒皆で購入し、ボリュームディスカウントでさらに安くしてもらおうとの魂胆です。
材料を扱っているお店は数店ありましたが、私たちは、スロバキアのお店「トーンウッズ」に決定。品数が豊富です。しかも、価格表を見ると、どれも一律料金。うーん、結構、ものによって品質のバラツキがあるような気もしますが・・・。やはり懐の深い(大雑把な?)外国の会社だからでしょうか?
小1時間くらい、見ていましたが、なんだかんだ言ってどれにするか迷ってしまいます。(=やはり、木材の良し悪しを見極める力が不足していから。)結局、先生に見立てていただき、私は、先日作り始めた2台目の材料の一部と、3台目の材料の一部を購入することにしました。
- 表板×1、裏板×1、ネック材×1
- 裏板(1枚板)×1、横板×1、ネック材×1
皆の材料の選定が終わってから、先生が英語で、店員さんとディスカウントの交渉を開始。(こういうときに、英語が話せればいいな~と思います。)店員さん、電卓をたたきながらなにこれ話していましたが、結局、かなりのディスカウントに応じてくださいました。(詳しくは話せませんが、大幅割引でとてもお安くなりました(^^) )皆で大量購入したからだと、分かっていますが、交渉の威力は絶大ですね。
ロベルト・レガッツィ氏
材料を購入した後、先生が知り合いのヴァイオリンメーカー、レガッツィさん(ROBERTO REGAZZI)のブースに連れて行ってくれました。私たちは最初のご挨拶程度でしたが、大柄な体格で明るい性格、偏見かもしれませんが「ああ、イタリアの方!」という印象でした。また、レガッツィさんのヴァイオリンも拝見させていただきました。とても綺麗なヴァイオリンで、また実際少々弾いてみましたが、まろやかな音が印象的でした。(あとで、調べてみると、レガッツィさんは、現代イタリアヴァイオリン製作者としてかなりご高名な方でした。もっと良く楽器見ておけばよかった・・・)
他のブースも見たかったですが、本日は先生に予定があり、工房に戻る時間になってしまいました。これは、また後日来るしかないな~と思いながら退散。
いざ再び
2日目は、工房で作業をしていましたので、最終日の11/7に一人で行ってきました。目的は、初日に時間の都合で見ることができなかった、国内および海外製作者の出展作品を見ることです。
会場は広くかなりの数の作品が出展されています。中には、書籍やホームページでお見かけしたお名前の方の作品も。とりあえず、一つづつ見ていくことにし、気に入った作品は、ちょっと弾かせていただきました。が、会場では他の方も演奏されており、また話し声等でかなりガヤガヤ。まあ、私の下手な演奏が周りに聞こえないので好都合ですが。
見逃してしまった作品もあると思いますが、私が特に気になったのは、国内では、橋本剛俊氏、佐々木朗氏、海外では、Roberto COLLINI氏(クレモナ)の作品です。私が言うのは大変失礼ですが、とても綺麗でまた丁寧な仕事の様子が良く分かりました。特に、橋本氏については、以前より作品を見てみたいと思っていましたので、実際に拝見でき嬉しかったです。また、現場にいらっしゃった製作者の、佐々木朗氏、宇都宮圭氏等とお話させていただくこともできました。
有名人、巨匠現る!
作品を見て回っていると、急に周囲のガヤガヤが大きくなりました。何事かと思っていましたら、何と、ヴァイオリニストの川畠成道氏が見えられ、出展作品を試し弾きされていました。周囲は当然の人盛りです。うーん、有名人なのに、こんな所に来られるとは、気さくな方のようです。(氏は、このあと、地下ホールにて出展作品を用いた試奏コンサートで演奏されました。(私も視聴しました。)
試奏コンサートも聴き、もう、おなか一杯で、また半日以上会場にいたため疲れも出始めてきました。そろそろ帰ろうと思い、出口に向かっていたら、またまた騒がしい。何事か、覗いてみると、そこにはモラッシ氏が。。。
シメオーネ・モラッシ(SIMEONE MORASSI)
現代クレモナ派の創始者ともいえる、ジオバッタ・モラッシ(GIOBATTA MORASSI)を父親に持ち、親譲りの指導力、抜群の製作技量を持つ、クレモナを代表する超一流製作者。
(参考文献:ヴァイオリン万華鏡-魔性の楽器-、長峯五幸著、インターワーク出版)
なんてことだ! 氏は、団体客(お得意様?)の対応をされていましたが、構わず私も団体に潜入。暫く拝見していましたが、立ち振る舞いに品があり、貴公子そのものです。また、ミーハーと言われても構いません、写真撮影をさせてもらいました。(それがこの写真です。) いきなりの撮影依頼にも気軽に答えていただき、また笑顔までしてくれました。
最後に
三日間に渡る、弦楽器フェアも終わってしまいました。私は初めてでしたが、多くの作品を見ることができ、また製作者の方ともお話ができ、貴重な体験をすることができました。(モラッシ氏も拝見しましたし。。。)
年に1回のお祭りですし、多くの作品が展示されますので、弦楽器に興味のある方は行ってみて損はないと思います。
※弦楽器フェアの詳しい内容は主催者ホームページに載っています。(残念ながら本年度は終わってしまいましたが、ご参考までに)
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