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アシュケナージ
フィルハーモニア管弦楽団コンサート
- 2008年12月09日 (火)
- コンサート
2008年12月9日 サントリーホール
上司にも色々な方がいると思いますが、私の上司はクラシック好きです。そんなこんなで、またしても富士通からコンサートのチケットをかっぱらってきました頂戴してきました。招待券ですが普通に購入するとS席22,000円!の席です。富士通さんは気前が良い。だから好き。
指揮者はウラディーミル・アシュケナージ。この人、ピアニストではなかったでしたっけ?二束のわらじでしょうか、まあ、気にしないようにしよう。曲目は、メンデルスゾーン:「美しきメルジーネの物語」序曲、メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲、チャイコフスキー:交響曲第4番です。
メンコン(メンデルスゾーンの協奏曲)のバイオリニストは諏訪内晶子さん。彼女の演奏は結構前(7,8年位前?)に横浜のホールでシベリウスの協奏曲を聴いたことがあります。正直、私的にはイマイチでした。何というか、「演奏が若く優等生的で面白みがない」と感じた記憶があります。(こんなこと書くとファンから殺されそうですが。)そのあたりがどのように変化しているかも楽しみなわけです。
前回の富士通コンサート同様、雨がシトシト降っていましたが、席はほぼ満席状態。流石、5大オケ。先ずは1曲目のメンデルスゾーン:「美しきメルジーネの物語」序曲。この曲、初めて聴きましたが好きです。なかなか良い曲ですね。
さて、メンコン。諏訪内さんは深紅のドレスで現れました。(当然ながら写真は撮れません。)楽器はストラディヴァリウス「ドルフィン」。有名ですね。
でいよいよ始まりましたが、やはりお上手。テクニックすごい。(←プロですからこの言葉は変かも)繊細な音。メンコンは超有名な曲なので、聴衆を納得させる演奏はなかなか難しいと思います。カデンツァ等、諏訪内さんは変なためを作らずどちらかと言うとサラッという感じで弾ききっていました。昔と比べると良い意味での荒々しさというか大胆さというか、そういうものが出てきているようにも感じました。(以前と比べての話ですが。)一つ気になるのは、音の線が細く音量があまりないこと。この点は、繊細ということに繋がっているのかもしれませんが、私的にはイマイチ。ドルフィンが余り鳴っていないのか、彼女の弾き方に起因するものなのか。
本日のメンコンを聴いてみて、彼女はやはり繊細系の音を持つみたい。もう少し小編成のピース(現代曲寄り)などを小ホールで弾くと良いんじゃなかろうか、なんて感じました。(でも個人的には、高い精神性が要求されるベートーベンなどにも果敢にチャレンジして欲しい。)
アシュケナージさんの指揮はなかなか面白いですね。結構なお歳なんですがチョコチョコ細かい動きがあります。どっしり構えた指揮ではありませんね。見ている分には面白い。客席からのブラボーの声に対する表情を見ていると、この人はユーモアのセンスがあるんじゃないでしょうか。
チャイコフスキーの4番は久しぶりに聴きました。(私、最近交響曲から遠ざかっていますし、恐らく最後にCDで来たのは5年以上前でしょう。)オケの機動力が試される曲ですね。指揮も難しいんじゃないでしょうか。アシュケナージ/フィルハーモニア管の演奏はダイナミックで迫力があります。チャイコフスキーの曲はもう少しメロディアスな演奏が好きですが、これはこれで楽しめました。
久しぶりのコンサートでしたが、やはり生の音は良いです。CDからは得られない会場が一体となった雰囲気も感じられ、優雅なひと時を過ごすことができました。
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