ネットデフレの影響とは

本日、講演会に参加しました。
講師は、ネットデフレ という本の著者でもある、川北潤さんです。

いやー、非常に面白かったです。
私がITに興味を持っているからというのもあるでしょうが、こういった切り口は初めてですし、新しいビジネスのネタが潜んでいるように思えます。

インターネットは私たちの生活に浸透していますが、インターネットにより人々の暮らしは幸せになったのでしょうか?
むしろ昨今のインターネットは、商品価格を破壊し、雇用機会を著しく狭め、社会経済の足を引っ張り、人々を苦しめているのでは?
「ネットデフレ」はITが原因で発生する社会経済の問題です。

ECサイトの話は、ふむふむです。
現状のECサイトはほとんど儲かっていないとのこと。
要因の一つは価格競争に陥っていること。(同じ商品なら皆さん、なるべく安い所で買いますよね。)また、インフラ提供者が利益を過剰搾取していることもあります。(楽天の例。今、楽天に出展しても儲からないそうな・・・。)
市場原理でしょ?と思われるかもしれませんが、川北さんの話では、そもそもの原因は別な所にあります。

大きな問題はECサイトでは対面接客ができないため、扱える商品が限られることにあります。
ECサイトで取り扱いやすい商品は、対面説明が必要ない、アレンジも必要ない定型のパッケージ商品となります。商品以外の付加価値は何もありませんから、結局、価格競争に陥ってしまい、ああ儲からない・・・となってしまいます。
かといって、アレンジ型の商品、説明商品、人的サービス等を扱うのはなかなか困難です。
「わが社のサービスもインターネットで販売しよう」と思っても、結局はサービス自体を定型化・パッケージ化して販売することになっちゃいます。
「以前は旅行に行く際は旅行会社のカウンターを訪れて相談しながらプランを練ったものだが、昨今はインターネットで旅行プランを選ぶようになってしまった。そこにはプランを立てるワクワク感もない。そして重要なことは(人件費がかからないネット販売が台頭してきて)旅行会社の(専門知識を持つ)相談員の給料が減り、カウンター自体も閉鎖されてきていることだ。」

問題の解決として、川北さんは、インターネットの2大要素「コミュニケーション」と「Web閲覧」の統合を提唱されています。
そして、この統合が実現できれば、高額商品とサービス業に着目したネットデフレを克服するインターネットビジネスが生まれるのでは?と予見されています。
以前、拝聴したレアジョブのビジネスは、Webとコミュニケーションを組み合わせた(さらにインターネットのワープ効果が入った)モデルであり、成功例の一つと言えると思います。

他にも垂直統合の弊害化(アマゾンやアップルの例)、ネット広告のハイパーインフレ化の話などもありました。

こういった切り口は初めてでしたので非常に新鮮でした。

やはり付加価値をつけるのは人間が介在する部分なのですね。
例えば、IT系サービスを考える場合、定型内容だけでなく、そこに人的サービスや人の付加価値をつけるよう努力する。そこで優位性がでてくる。
特にこれからの市場として、小売業、サービス業のEコマース市場はまだ開拓されていないので(現状はほぼ低額・単品商品の取扱いのみであり、市場全体の2%しかない)、高額・説明商品+サービス市場に着目すると大きなポテンシャルがありそうです。

目からうろこのお話でした。
こういった講演会は、第一線で活躍されている方の生のお話や体験談が聞けるので、非常に考えるものがあります。有意義でした。


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